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高校数学[総目次]
数学B 第2章 数列
3. Σ(シグマ)と和の公式
3.1 和の公式
[1]1+2+3+⋯+n=12n(n+1)[2]12+22+32+⋯+n2=16n(n+1)(2n+1)[3]13+23+33+⋯+n3={12n(n+1)}2
証明
[1] 右辺は,初項1,公差1の等差数列の,初項から第 n 項までの和であるから,等差数列の和の公式で計算すると右辺になる.
[2]
(k+1)3−k3=3k2+3k+1(恒等式)の利用.
23−13=3⋅12+3⋅1+1(k=1)33−23=3⋅22+3⋅2+1(k=2)43−33=3⋅32+3⋅3+1(k=3)⋮+)(n+1)3−n3=3n2 + 3n + 1(k=n)(n+1)3−13=3(12+22+⋯+n2)+3(1+2+⋯+n)+n⋅1
12+22+⋯+n2 を S とおくと,
(n+1)3−1=3S+3⋅12n(n+1)+n
∴3S=(n+1)3−3⋅12n(n+1)−(n+1)=12(n+1){2(n+1)2−3n−2}=12(n+1)(2n2+n)=12n(n+1)(2n+1)∴S=16n(n+1)(2n+1)
[3] 恒等式
(k+1)4−k4=4k3+6k2+4k∗1
を用いることで,[2]と同様にして示すことができる.
■
3.2 和の記号Σ
n∑△=1a△ は
a1+a2+a3+⋯+an
を意味する.
例
4∑k=1ak=a1+a2+a3+a44∑l=1al=a1+a2+a3+a43∑m=1(2m−1)=(2⋅1−1)+(2⋅2−1)+(2⋅3−1)=95∑p=32p=23+24+25=8+16+32=56
和の公式[1]n∑k=1c=nc (c は定数)[2]n∑k=1k=12n(n+1)[3]n∑k=1k2=16n(n+1)(2n+1)[4]n∑k=1k3={12n(n+1)}2[5]n∑k=1(2k−1)=n2 (奇数n個の和)
3.3 Σの性質
[1]n∑k=1(ak+bk)=n∑k=1ak+n∑k=1bk[2]n∑k=1cak=cn∑k=1ak (cは定数)
証明
[1]
n∑k=1(ak+bk)=(a1+b1)+(a2+b2)+(a3+b3)+⋯+(an+bn)=(a1+a2+a3+⋯+an)+(b1+b2+b3+⋯+bn)=n∑k=1ak+n∑k=1bk
[2]
n∑k=1cak=ca1+ca2+ca3+⋯+can=c(a1+a2+a3+⋯+an)=cn∑k=1ak
■
例
4∑k=1(2k+3)=4∑k=12k+4∑k=13 (性質[1])=24∑k=1k+4⋅3 (性質[2])=2⋅12⋅4(4+1)+4⋅3=32−−−
3∑k=1k(k+1)=3∑k=1(k2+k)=3∑k=1k2+3∑k=1k (性質[1])=16⋅3(3+1)(2⋅3+1)+12⋅3(3+1)=14+6=20−−−
注意
5∑k=1k(k+1)=5∑k=1k5∑k=1(k+1) といったような n∑k=1akbk=n∑k=1akn∑k=1bk は成り立たない.
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