高校数学[総目次]
数学Ⅲ 第1章 極限
演習問題
問題1【発展】
放物線 y=x2 上の右から原点に近付く点列 An(an, an2) (n=1, 2, ⋯) と, x 軸上の右から原点に近付く点列 Bn(bn, 0) (n=1, 2, ⋯) があって,△AnBnBn−1 はすべての n=1, 2, ⋯ に対し正三角形を成しており,a1=1 であるとき,
∞∑n=1an2 および ∞∑n=1an3
を求めよ.
(東工大)
放物線 y=x2 上の右から原点に近付く点列 An(an, an2) (n=1, 2, ⋯) と, x 軸上の右から原点に近付く点列 Bn(bn, 0) (n=1, 2, ⋯) があって,△AnBnBn−1 はすべての n=1, 2, ⋯ に対し正三角形を成しており,a1=1 であるとき,
∞∑n=1an2 および ∞∑n=1an3
を求めよ.
(東工大)
漸化式を立てるのは当然として,どのような漸化式を立てるかです.1本では足りないので複数本立てて連立漸化式を考える訳ですが,立てたあとに {an} の一般項を求めようとすると泥沼にハマります.また出来た漸化式によっては解答までの見通しが立ちにくく,とりわけ ∞∑n=1an3 の方は,閃いてしまえば何てことありませんが,多くの可能性からその解法を選び抜くには鋭い感覚が必要でしょう.
解答
An から x 軸に垂線 AnHn を下ろすと,Hn が辺 BnBn−1 の中点であること,及び線分 AnHn が辺 BnBn−1 の √32 倍であることから
⎧⎪
⎪
⎪
⎪⎨⎪
⎪
⎪
⎪⎩an=bn+bn−12⋯①an2=√32(bn−1−bn)⋯②
が成り立つ.
この②の漸化式が立てられたがどうかがこの先の行方を左右します.②の代わりに an2=√32(an−bn) としてしまうと,これに①を代入して②を導くには相当な冷静さが要求されます.
n=1 を代入して
⎧⎪
⎪
⎪
⎪⎨⎪
⎪
⎪
⎪⎩1=b1+b0212=√32(b0−b1)
これを解いて b0=1+1√3
また,①×√3−② より √3an−an2=√3bn
∴ bn=an−1√3an2
limn→∞an=0 であるから
limn→∞bn=0−1√3⋅02=0
従って②より
N∑n=1an2=N∑n=1√32(bn−1−bn)=√32{(b0−b1)+(b1−b2)+⋯+(bN−1−bN)}=√32(b0−bN)
よって
∞∑n=1an2=limN→∞N∑n=1an2=√32b0=√3+12
ポイント
このように {an2} の極限を知るのに {bn} の極限を利用するところがポイントです.
また,
N∑n=1an3=N∑n=1an2⋅an=N∑n=1√32(bn−1−bn)⋅12(bn+bn−1)=√34N∑n=1(bn−12−bn2)=√34{(b02−b12)+(b12−b22)+⋯+(bN−12−bN2)}=√34(b02−bN2)
よって
∞∑n=1an3=limN→∞N∑n=1an3=√34b02=√34(1+1√3)2=2√3+36