高校数学[総目次]
数学Ⅲ 第1章 極限
スライド | ノート | 問題 | |
1. 数列の極限 | [無料] | ||
2. 無限等比数列 | [無料] | ||
3. 無限級数 | [会員] | [会員] | |
4. 無限等比級数 | [会員] | ||
5. 関数の極限 | [会員] | ||
6. (sin x)/x の極限 | [会員] | ||
7. 関数の連続性 | [会員] |

2.無限等比数列
2.1 rn の極限
ここでの話題は等比数列である.初項 a,公比 r の等比数列の一般項は arn−1 と表された.ここでは初項も公比も r とした等比数列 {rn} の極限がどのようになるのかを見ていこう.
例えば r=2 のとき,
2, 4, 8, 16, ,⋯
となるから,limn→∞2n=∞ となる.この状況は r が3や4でも同じ結果となろう.一方,r=12 のとき,
12, 14, 18,116, ⋯
となるからとなるから,limn→∞(12)n=0 となる.この状況は r が 13 や 14 でも同じ結果となろう.では r=−12 の場合はどうか.
−12, 14, −18,116, ⋯
となるから,符号を交互に変えながら0に収束する.
こういった違いが生じる r の条件は何かといえば,それは
r の絶対値が1より大きいか小さいか
である.特別な場合として, |r|=1,すなわち r=1 または −1 の場合が残されている.以上の考察を踏まえて一般論を展開していこう.

初項も公比も r である無限等比数列
r, r2, r3, ⋯, rn−1, ⋯
の極限を考える.
- r>1 のとき
r=1+h (h>0) とおくと rn=(1+h)n=n∑k=0nCkhk (∵二項定理)=1+nh+n(n−1)2h2+⋯+hn>nh (∵h>0). ここで,limn→∞nh=∞(∵ h は正の定数)であるから,追い出しの原理により,limn→∞rn=∞.
※二項定理についてはこちら - r=1 のとき
rn は常に1であるから, limn→∞rn=1. - |r|<1 のとき
i) r=0 のとき,rn=0 により, limn→∞rn=0. ii) r≠0 のとき,|1r|>1 により limn→∞|1r|n=∞.(∵ 上の1.)
故に, limn→∞1 |1r|n=0 ∴limn→∞|r|n=0. ⋯ ① 一方,−|r|n≦rn≦|r|n で,この左辺も limn→∞{−|r|n}=0(∵ ①)となるから,はさみうちの原理により, limn→∞rn=0. i),ii)から,limn→∞rn=0. - r≦−1 のとき
i) r=−1 のとき,{rn} は振動する.
ii) r<−1 のとき,−r=R とおくと,R>1 により limn→∞Rn=∞ (∵上の1.) であるが,rn=(−1)nRn により,{rn} は符号を交互に変える.
従ってこのときも振動する.
まとめ 無限等比数列{rn} について limn→∞rn={∞(r>1 のとき)1(r=1 のとき)0(|r|<1 のとき) r≦−1 のとき,{rn} は振動する.
例
limn→∞1.001n=∞limn→∞0.999n=0limn→∞(−0.5)n=0
上のまとめにより,次の命題が成り立つ:
無限等比数列の収束条件 limn→∞rn が収束する⟺−1<r≦1 特に limn→∞rn=0⟺|r|<1 (⟺−1<r<1)
例題 an=(x2+x−1)n が収束する x の値の範囲を求めよ.
答
解答例を表示する
2.2 初項と漸化式で定められる数列
例題 a1=2, an+1=12an+3 のとき,数列{an} の極限を求めよ.
答
解答例を表示する補足1
y=12x+3 と y=x のグラフを考える:

図のように,an+1=12an+3 の極限値は,(もし存在すれば)2直線 y=12x+3 と y=x の交点の x 座標を求める方程式 x=12x+3 の解6である.
注意
{an} が収束しないなら,交点が存在しても,その交点の x 座標は当然 {an} の極限値ではない.例
a1=34, an+1=2an−1 の極限を求めよ.
x=2x−1, ∴x=1
an=−14⋅2n−1+1→−∞ (n→∞)

補足
limn→∞an=α とすれば,漸化式の両辺を n→∞ として
α=12α+3.(これを特性方程式という)
よって,α=6.

2.3 数列 {rnn} (r>1) の極限
r=1+h (h>0) とおくと,十分大きな n について
rn=(1+h)n=n∑k=0nCkhk (∵二項定理)=1+nh+n(n−1)2h2+⋯+hn>n(n−1)2h2 (∵h>0)
よって,rnn>n−12h2.
ここで,n→∞ のとき,(右辺) →∞ となるから
limn→∞rnn=∞
補足
limn→∞rnn は ∞∞ の形であるが,n が大きくなるにつれ,数列{rn} の方が,数列{n} よりも急激に大きくなることを意味する.

このページで疑問は解決されましたか?
こちら から数学に関するご質問・ご要望をお寄せください。
高校数学[総目次]
数学Ⅲ 第1章 極限
スライド | ノート | 問題 | |
1. 数列の極限 | [無料] | ||
2. 無限等比数列 | [無料] | ||
3. 無限級数 | [会員] | [会員] | |
4. 無限等比級数 | [会員] | ||
5. 関数の極限 | [会員] | ||
6. (sin x)/x の極限 | [会員] | ||
7. 関数の連続性 | [会員] |