高校数学[総目次]
数学B 第2章 数列
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1. 等差数列 | [無料] | ||
2. 等比数列 | [無料] | ||
3. Σ(シグマ)と和の公式 | [無料] | ||
4. 階差数列 | [会員] | ||
5. 数列の和と一般項 | [会員] | ||
6. 差をとってできる数列の応用 | [会員] | ||
7. (等差)×(等比)の和 | [会員] | ||
8. 群数列 | [会員] | [会員] | |
9. 隣接2項間漸化式(その1) | [会員] | [会員] | |
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11. 隣接3項間漸化式 | [会員] | [会員] |

10. 隣接2項間漸化式その2
10.1 一般型の発展的な考え方
an+1=pan+q 型の一般項は,頑張れば暗算でも求まる
an+1=pan+q 型の一般項は,
an=Apn−1+B
の形になる.更に B は,特性方程式 c=pc+q の解となるから,残るは A のみ.しかし A は a1 から簡単に求まる.つまり an+1=pan+q 型の漸化式から定まる数列の一般項は,次のように考えることで,頑張れば暗算でも計算できる.
an+1=pan+q 型漸化式の解法の手順
- 特性方程式 c=pc+q の解 c を求める.
- an=Apn−1+c から a1=A+c.これと与えられた a1 の値から A を求める.
9.4節の例題(a1=2, an+1=2an+1 )で考えると,特性方程式 c=2c+1 を解いて c=−1.よって一般項は
an=A⋅2n−1−1
という形になることがわかる.あとは A を決めるのに a1=2 より,
A⋅20−1=2 ∴A=3
よって一般項は, \underline{\boldsymbol{a_n=3\cdot2^{n-1}-1}}
大学入試や学校の試験でこれをそのまま書くとさすがに説明不足として減点されることは覚悟しなければならない.もしこの解法を前面に押し出した答案を作りたいなら次のように書けばよいであろう.
解答例
x=2x+1 の解を c\ (=-1) とし, b_n=A\cdot2^{n-1}+c すなわち,b_n=A\cdot2^{n-1}-1 を作ると,
\begin{align*} b_{n+1}&=A\cdot2^n-1\\[5pt] &=2(\underline{A\cdot2^{n-1}-1})+1\\[5pt] &\hspace{10mm}(\uparrow\mbox{無理矢理 } b_n \mbox{を作った})\\[5pt] &=2b_n+1 \end{align*}
となって,\{b_n\} は \{a_n\} と同じ漸化式を満たす.(つまり,数列の生成過程が全くの同一であるということ.)
その上,初項まで同じであると,すべての n で a_n=b_n が成り立つ.よって b_1=a_1 を計算すると,
A-1=2\ \therefore A=3
故に,\underline{\boldsymbol{a_n}}(=b_n)\underline{\boldsymbol{=3\cdot2^{n-1}-1}}

10.2 分数型 \left(a_{n+1}=\dfrac{pa_n+q}{ra_n+s}\right)
分母子が a_n の1次式である分数型の漸化式は解くことが可能
一般に,与えられた漸化式から一般項を求めることができるような漸化式の型というのはある程度決まっているが,表題の分数型の漸化式も,解ける漸化式として入試にも時折登場する.その際には大抵誘導がつけられており,以下の流れを事前に知っておかなくても答えまでたどり着くことができるよう出題に工夫がなされている場合が多い.しかしこの流れをある程度理解しておけば,入試でもスムーズな記述ができるであろう.教科書の例題として取り上げられることはほぼないが,ここでその流れを確認していこう.
\boldsymbol{a_{n+1}=\dfrac{pa_n+q}{ra_n+s}} 型の漸化式
解法の手順
(下準備) x=\dfrac{px+q}{rx+s} (特性方程式)の解 \alpha, \beta を求める.
↓
a_{n+1}-\alpha または a_{n+1}-\beta を調べる.
↓
逆数をとる.
例題 a_1=2,\ a_{n+1}=2-\dfrac1{a_n} の一般項 a_n を求めよ.
(下準備)
漸化式の右辺を通分すると
a_{n+1}=\frac{2a_n-1}{a_n}\ \gets\ \boldsymbol{a_{n+1}=\dfrac{pa_n+q}{ra_n+s}}\mbox{型}
よってこの漸化式の特性方程式は
x=\frac{2x-1}x
分母を払って整理すると
x^2-2x+1=0
\therefore x=1 (重解)
(下準備ここまで)
漸化式の両辺から特性方程式の解である1を引くと
a_{n+1}-1=\left(2-\dfrac1{a_n}\right)-1
右辺を通分して計算すると
a_{n+1}-1=\dfrac{a_n-1}{a_n}\ \cdots ①
初項と与えられた漸化式からすべての n で a_n\neq1 であるので,a_n-1\neq0.
よって,①の両辺の逆数をとって,
\frac1{a_{n+1}-1}=\frac{a_n}{a_n-1}
この式の右辺は \dfrac{a_n-1+1}{a_n-1}=1+\dfrac1{a_n-1} と変形できるから
\frac1{a_{n+1}-1}=\frac1{a_n-1}+1
ここで,b_n=\dfrac1{a_n-1} とおくと,
b_{n+1}=b_n+1
よって数列 \{b_n\} は初項 b_1=\dfrac1{a_1-1}=1,公差 1 の等差数列であるから, \begin{align*} \frac1{a_n-1}&=n\\[5pt] \therefore a_n-1&=\frac1n\\[5pt] \end{align*}
\therefore \underline{\boldsymbol{a_n=\frac{n+1}n}}
補足
分数型漸化式の特性方程式が x=\dfrac{px+q}{rx+s} になる理由
分数型漸化式 a_{n+1}=\dfrac{pa_n+q}{ra_n+s} の解法のポイントは,両辺に a_{n+1}-c,a_n-c という同じ形の式を作って逆数をとることにある.そこで今,漸化式の両辺から c を引くと
a_{n+1}-c=\dfrac{pa_n+q}{ra_n+s}-c
右辺を通分して計算を進めると
\begin{align*} \mbox{右辺}&=\dfrac{pa_n+q-c(ra_n+s)}{ra_n+s}\\[5pt] &=\dfrac{(p-rc)a_n+q-sc}{ra_n+s}\\[5pt] &=\dfrac{(p-rc)\left(a_n+\dfrac{q-sc}{p-rc}\right)}{ra_n+s} \end{align*}
よって
a_{n+1}-c=\dfrac{(p-rc)\left(\color{red}{a_n+\dfrac{q-sc}{p-rc}}\right)}{ra_n+s}
となる.右辺の分子に注目すると,p-rc は定数であるから,\color{red}{a_n+\dfrac{q-sc}{p-rc}} の部分が a_n-c と一致する,即ち
\dfrac{q-sc}{p-rc}=-c
が成り立つように c を定めれば,左辺の a_{n+1}-c と同じ形が現れる.分母を払って計算すると
\begin{align*} q-sc&=-c(p-rc)\\[5pt] (rc+s)c&=pc+q\\[5pt] \therefore\ \ c&=\dfrac{pc+q}{rc+s} \end{align*}
故に
分数型漸化式の特性方程式x=\dfrac{px+q}{rx+s}
という方程式の解を c とすればよいことがわかる.

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